レビュー

Kousyakuさんのレビュー一覧

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「珊海王の円環」(商品ページ)

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ロープライス版の成功事例みたいなエロゲ

2017年11月22日 by Kousyaku さん

●注意

このレビューは、ロープライス版の「ソーニャ編」のレビューとなります。
[Getchu.comで購入済み](DL版はタグ付かないので自主的にタグ付け)

●動機

以前から気になっていた「珊海王」。ゲームのシステム周り(特に周回)がかなり面倒という評判でしたので、どのタイミングでプレイするべきか迷っていました。すると、今年(2017年)の10月にロープライス版が発売。しかも主人公(ヒロインでもある)のソーニャ・ルートのみをプレイできるとのこと。もはや迷うことなく、購入。

●総評(ADV)

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この物語は、願いを叶えてくれる珊海王という人物に会うため、海賊たちが円環(特殊なアクセサリー)を集めるゲームです。主人公格は全員で6人いて、通常版ですと、6人の誰かを選択してゲームを開始します。ロープライス版では、このうち、ソーニャのみが選択できます。

主格の海賊たちそれぞれがお互いの円環を奪い合います。6チームの陣地に分かれて、海賊船に乗って、島や海を渡り、潰し合います。ソーニャ編では、もともとソーニャは海賊ではなかったので、ダモンという海賊のおっさんから船を奪って参戦します。

今回、ADVパートが力抜きすぎだろう、と思いました。シナリオゲーでないことは承知ですが、エウ(この会社)のゲームって、ゲーム性がメインですけれど、ADVにももう少し力が入っていたとは思います。今回の場合、SRPGで遊ぶことがメインで、ADVはそのおまけ程度。もしかすると、ADVパートを極限まで削る実験だったのかもしれません。

逆に言えば、ADVは最低限でいいから、早くSRPGだけ遊びたい、という人には良いのかもしれません。

●総評(SRPG)

6チームの海賊に分かれて、島々が集まるマップ内でバトルロワイアルをやるのは、おもしろい発想だなと思いました。

しかもハッピーエンドへ行くには、基本的に主格全員を自分で倒して、相手を殺さず捕虜にするか逃がす必要があります。つまり、実質上、1対5の戦いになります。(1がソーニャ)

ですが、敵NPC同士もがしがしとお互いの支配力(HPみたいなもの)を削り合ってくれるので、漁夫の利を狙って行くとあっさりと勝てたりします。そうやって敵たちを削って行って、最終的に残った敵NPCの海賊と一騎打ちになります。全ての円環を集めた後は……その先はネタバレですので秘密です。

海賊船同士で戦う場合、船のデッキで大砲を撃ち合うルールもあります。大砲での戦に勝つと、敵の支配力を圧倒的に削れます。ただ、物資の消費も多いですし、負けたときがこちらのピンチになりますから、使い道の見極めが必要です。私も数回程度、大砲は使いました。

ソーニャ編は、ソーニャの魔法が強いけれど、配下たちが最低ランクという設定があります。実際、エウのゲームをやったことがある人ならわかるのですが、プテット(スライム)やコウモリとか、ゲーム前半の雑魚が配下ですから、始末に負えません。ソーニャ編は、配下をどう扱うかが勝敗のキーとなるとも言えるでしょう。

しかし心配はご無用です。配下が弱いのであれば、強くなるように進化させるなり、強い配下を仕入れてくれば良いわけです。ソーニャの強化をやっていくうちに、初期配下を進化させるアイテムが入手できたりなどあります。すると、あの弱かったプテットとかがちょっと強くなる……はずです。

島々のマップには、遺跡があります。遺跡をハクスラして攻略すると、強い配下が仲間になったりします。(おすすめは、リザードモールなど)また、商船がたまに海にいますので、それを捕まえて、配下を売ってもらうことができます。(おすすめは、天使、投石機、ワーム(隕石に付いてくる)など)

配下を強化させていけば、ソーニャ編は割と快適にプレイできます。

あとは、物資の補給に気を配るべきです。物資が尽きたら、このゲームは実質上のゲームオーバーです。(本当のゲームオーバーは支配力がゼロになること)このゲームのシステムとして、海賊船の強化項目もあります。強化すればするほど、通れなかった道を通れるようになったり、大砲での戦いに有利になったりなど、良いことがあります。ただ、大量の物資が引き換えになりますので、その辺のバランスは考えましょう。

最後に、1周目でもっともやってはいけないこと。それは、マーズテリア軍の船を襲撃することです。私は、最初のプレイでこれをやって詰みました。

私は、全体で10時間ぐらいプレイしてクリアできました。(初回のマーズテリアの件で詰んだのも合わせたら20時間ぐらい?)

ゲームの値段も2,000円程度ですので、10時間ぐらいのプレイで相応かと思います。

●キャラとヒロイン

ソーニャ編でありながらも、実は他の主格5人も普通に登場しています。ただ、他の主格たちは敵役だったり脇役だったりという扱いですね。飽くまでソーニャだけが主役です。

上記でも書きましたとおり、ADVパートが薄いということは、キャラ描写も薄くなってしまいます。ソーニャは無口で萌えな天才魔術師という位置付けですが、どうもADVが薄いので、そこまで強く感情移入ができません。シリアスなシーンもコミカルなシーンも両方ありますが。ま、何か萌えで楽しいからいいんじゃね、というノリで楽しむぐらいの方が良いかもしれません。

特筆すべきキャラは、ダモンです。序盤でソーニャに海賊船を海賊団ごと奪われて、変なピンクのウサギみたいな生き物にされてしまった哀れなおっさん。序盤から道化丸出しの男ですが、終盤までずっとバカをやってくれて退屈しません。しかも終盤でちょっとカッコ良かったりしますので、それはプレイしてのお楽しみです。

●エロ

まず、エロが薄い&少ないことは明記するべきです。エロシーンは、全部で6シーンのみです。基本は、ダモンが主動でエッチします。ソーニャ、撃破した女海賊、撃破した男海賊の女手下などとダモンの組み合わせです。

このゲームで、エロシーンにエロを期待してはいけません。それは、ロープライス版で、全部で6シーンしかエロがない……というだけではありません。

私は、それなりにエロゲは嗜(たしな)んできましたが、このゲームのエロシーンには本当に驚きました。私はおそらく、生まれて初めて、エロゲのエロシーンの度に大爆笑をしてしまいました。というのも、ダモンのエロシーンでのノリがあまりにも可笑しいからです。変●仮面に変身して、さあエロシーン突入だ! という最初のノリからして笑いをこらえることができませんでした。

エロシーンとは、エロスを感じておなぬーをするものだ、という固定観念がありました。私はこのゲームとの出会いでそこから解脱しました。なるほど、エロシーンとは、抜くためでも、出すためでもなく、笑うためにあるのか、と。

(バカにしているわけではありません。むしろ尊敬します。)

●今後

エウでロープライス版というのは真逆の発想でした。そして、斬新でした。今後もロープライス版でゲームを出すのであれば、買いたいと思っています。さすがにフルプライス版で12周前提(主格6人×各2ルート)のゲームはきついです。ですが、周回が楽かロープライスのみであるのならば、このシリーズの続編をまた遊んでみたいです。

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「天結いキャッスルマイスター」(商品ページ)

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みんなが待望していたマイスターシリーズ最新作。さて、その実力は!? [Getchu.comで購入済み]

2017年11月22日 by Kousyaku さん

●動機

マイスターシリーズの最新作ということで迷わず購入。しかも、予約特典で購入という気合の入りようでした。

●総評(ADV)

シリーズものですが、前作や前々作を未プレイでもOKです。

要するに、“鍛梁師(たんりょうし)”(別名キャッスルマイスターという技術師)の主人公アヴァロが遺跡で目覚めさせた女神様フィア(メインヒロイン)のお願いを聞いて、王国の聖地である“神響の霞廊(しんきょうのさんろ)”を目指す物語です。

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フィアと一体である移動城砦「グアラクーナ城砦」で北上しながら、道中の事件に巻き込まれたり、依頼を受けたり、仲間たちと縁を結んだりするお話となっています。

メインヒロインが固定のせいか、基本的に一本道のゲームです。Aルート(ハッピーエンド)とBルート(バッドエンド)が存在します。内容的には、マイスターシリーズなだけあり、王道ものとお考えください。

どうやら、一本道(フィアルート)に絞り込むと物語の深みを表現できるという方針だったのかもしれません。一本道のみなので物語が深くて良かった、というレビューも見かけました。実際のところ、いつものエウ(この会社)のストーリー表現力と大差はなかったというのが正直な感想です。(批判ではありません。自分は好きです。)

●総評(SRPG)

良くも悪くも「神採り」(前作)の焼き直し的な部分が多かったです。全体的に進歩したというよりは、面倒になったというレビューが多いのも頷けます。ですが、私個人としては、面倒なことも増えましたが、それも込みでおもしろかったと思いました。

さて、SRPGパートですが、基本は以下のような感じです。「スパロボ」みたいにキャラの駒を動かして敵地を制圧したり敵を全滅させたりするゲーム&「アトリエシリーズ」みたいにアイテムを作成するゲームが基本的な流れです。難易度は「通常」モードで可もなく不可もなくという程度です。

以下、前作(プレイ済み)との比較から、改良・改悪の問題点を列挙します。

・「衣装作成と着せ替え」がないのは大きいかもしれません。戦闘という意味でも重要ですが、萌えやエロという意味でも重要でした。

・「分解」と「強化」は、意外と使えました。特に新規の強いアイテムがそろわないときは、いらないアイテムを分解して、分解から取り出した属性強化の素材を使って、持っているアイテムを強くするわけです。分解するアイテムがなくなったら、ディート(主人公の師匠のオヤジキャラ)の店からアイテムを仕入れて分解すれば良いです。

・「捕獲」は、やや面倒です。装飾アイテム枠かスキル枠(キャラによりどちらか)が埋まるのは少し痛いです。何のスキルを覚えさせるために何の魔物が必要か、がマッププレイ中は忘れることやわからないこともありました。その辺のシステム回りも実装・補強してくれるとより使いやすいと思います。結騎四人+幽霊二人は、一周で全てを強化するのはほとんど無理でしょう。特に1周目は、どうしても強化するキャラを選別する必要がありました。(1周で100時間以上かければ選別はしなくても良いかもしれません)

・「城砦の設置」 これは、前作で言うところの「工房」に当たります。今回は工房もあるはずなのに、工房内はいじれません。その代わり、生活や仕事の舞台となる「グアラクーナ城砦」の中で街が造れます。この街造りは、「神採り」というよりは、「魔導巧殻」にシステム的に近いです。城砦の設置もバカにならないです。これを上手く配置しておくだけで、HPなどのステータスが上昇したり、発掘や採取のレベルが上がったり、ドロップアイテムの数が増えたりします。工房内部がいじれないのは悲しかったですが、城砦の街造りはその分、楽しかったです。

・「アイテム販売と維持費」 前作はありました。工房を維持するために一日ごとにお金が徴収されました。これはリアルみたいでおもしろかったです。また、マップ攻略へ進む際には、仲間の誰かを工房に残して店員をやってもらい、作ったアイテムを販売してお金を稼ぐシステムでした。今回もこれがあるとおもしろいとは思いましたが、なかったです。なお、今回の場合は、作ったアイテムは、ディートの店へ売却することができます。

・「防衛戦」 これはあってもなくても同じ気がしました。物語が進むと、工房で、防壁や罠などが作成可能になります。防衛戦とは言うものの、通常のマップより少し狭いマップで、防壁や罠などをしかけて、規定のターンを持ちこたえるか敵を全滅させるまでやる仕様です。基本的な操作方法は、通常のマップ攻略とあまり大差はありません。

・「女神ランク」 これは今回から。アイテムを発明したり、マップで壊れている地蔵などを直したり、キャラと仲良くなるとポイントが貯まります。ポイントが指定数を超えると、ランクアップして、フィアがより強くなります。(普通のレベル上げもあります)特に必要性を感じるシステムではなかったですが、(普通のレベル上げで良いのでは?)あればあったでおもしろいと思いました。

全体で70時間程度(1周)プレイしました。SRPGパートが良くも悪くも充実していたので、尺的にも心情的にも1周で十分遊んだという満足感はあります。

●キャラとヒロイン

アヴァロが、プレイヤーたちから言われているほど無能ではないと思いました。前作の主人公ウィルみたいに使えばいいわけです。(ハーフエルフなので変に期待され過ぎです)

特に使い物にならないキャラはいなかったという印象です。人格的にも特に嫌いなキャラはいなかったです。「神採り」の頃と比べると、テンプレートすぎるキャラから一歩個性が出た気がします。

皆、それぞれ使い道がありました。ただ、よく使うキャラとあまり使わないキャラがいて、レベル差はどうしても出てしまいました。

フィアが捕獲する四人の結騎たちやロズリーヌ(幽霊使いの子)の幽霊二人のお話が全くないのはちょっと痛かったです。メインキャラではないにしても、もう少し掘り下げが必要ですね。(アペンドでカバー?)

結騎で特に使えたのは、嵐燐(風の精霊の子)と華燐(土の精霊の子)です。嵐燐は「竜巻」(射程4)など遠距離魔法攻撃が得意です。華燐の方は、デフォルトで発掘機能持ちなので、発掘に役立ちます。どちらも「女神援護」(フィアを防御援護)がよく使えました。

小さい系ヒロインたち(イオルやミケルなど)の話し方が最近の萌えアニメを模倣しているように感じました。エウはエウで好きですし、エロゲはエロゲで好きですから、わざわざ模倣しなくても良いでしょう。

●エロ

今回、何がもっともいけないのか。それは、エロがすごく薄めで普通過ぎることです。少ない。抜けない。色々良いヒロインがそろっているのに残念です。ちなみに凌辱は、なしです。

この件で荒れているレビュワーさんをネットで見かけました。キスニル(騎士の子)のま〇こ、ま〇こ!! と騒いでいました。つまり、キスニルのエロシーンをもっと充実させてください、ということですね。たしかに同感です。もちろん、他のヒロインたちも充実希望です。

エロゲなのにエロシーンが納得いかなかったので、★マイナス1です。

●今後

マイスターシリーズの続きがあればまた買いたいです。
他のシリーズも期待しています。

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「Dies irae(ディエス・イレ) 〜Acta est Fabula〜 HD -Animation Anniversary-」(商品ページ)

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ツァラトゥストラはエロゲをかく語りき。 [Getchu.comで購入済み]

2017年11月20日 by Kousyaku さん

●動機

以前から気になっていたLightと本作品。どこから手を付ければ良いものか。そして、今さら、かの名作Dies iraeをどのタイミングでやるべきか。迷っていたら、アニメ化記念でHD版が出たとのこと。私は迷わず、買いました。もちろん、スケベな私は、18禁版の方で。

●総評

この作品は、列記としたシナリオゲーです。簡単に説明しますと、復活したナチスのラストバタリオンと異能に目覚めた現代の学生がひとつの街の中で戦争するバトルものです。ナチスでエロゲ? とも最初は思いましたが、歴史ものというよりは、ファンタジーです。ナチス陣営も主人公陣営もどちらも人間を超えた異能で熱くバトルする中二展開になっています。

今回、HD版で出ていますが、Dies irae 〜Acta est Fabula〜は、2009年の作品です。さらに、その前身であるDies irae -Also sprach Zarathustra-は、2007年の作品です。実に、10年越しのリメイク作品とも言えましょう。ちなみに、当時のファンならばご存知かと思いますが、2007年版の方は未完成の不良品で売られたそうです。ネットでも出てきますが、「怒りの日」と言われていたようです。今回のリメイクは、2009年版が元になっていますから、途中で終わったりしませんので安心してプレイできます。

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シナリオのボリュームはかなりのものです。フルプライスでヒロイン4ルートがある特大クラスです。しかも最初から全てのヒロインが攻略できず、ひとり攻略しては、別のヒロインルートが解禁になるという感じで進んで行きます。言い換えれば、物語全体の謎が徐々に開いていく作りになっています。

全体的に「悲劇」の物語として捉えた方が良いでしょう。ハッピーエンドを期待してプレイするとけっこうつらいものがあります。痛くて悲しいタイプのエロゲが好きな方には特におすすめできます。このあたりが、まず合う・合わないがあるのでしょうね。

エロゲではあるものの、エロよりもストーリー、ストーリーよりもバトルに力が注がれます。いわゆるラノベやアニメなんかでよくある異能バトルものを極限まで中二に突き詰めたのが、この作品の作風とも言えます。中二表現や中二展開の連続で、これも合う・合わないがあるかと思います。バトルものが好きならとても楽しめる作品だと思います。バトルものでこれ以上熱いゲームもエロゲもなかなか見たことがありません。

ところで、実際にプレイして思ったことですが、世間一般で言われているほど中二ではないな、とも思いました。あまりにも中二過ぎてプレイ続行不可能ぐらいは覚悟していましたが、そこまでひどいものではありませんでした。

ただ、シナリオが全体的に読みにくいことはここで断言しておきます。まず、作品の背景や概念に関する説明がとても難解です。フランス革命、第二次世界大戦、ナチズム、ニーチェ哲学、錬金術、ラテン語やドイツ語やフランス語の演出などが衒学的な口調で説明されますので、この辺でついていけなくなる人も出ることでしょう。

また、シナリオライターの文体や書き方が、しっくり頭に入らないこともよくありました。私の読解力が低いのか、ライターの文章力が異質なのか、それとも単純に相性が悪いのか、いまいち理解不能な箇所が何か所もありました。例えば、そことそこ、なんで繋がっているの? あれ、この状況描写ってそういうことだったか? と首を傾げたくなるところもありました。

ですが、バトルは熱いし、ヒロインがかわいいので、細かいことはいいんだよ、というノリで乗り切れる方ならば、問題はないかもしれません。

全体的な評価として★4つにしたいと思います。★1つマイナスは、シナリオ文章の読みにくさからです。さすがに10年越しでリメイクが堂々と発売されたゲームだけあって、レベルは高いです。この作品にハマると、時間を忘れて長時間プレイできる中毒性があります。

●キャラ&ヒロイン&エロ

メインヒロインは、「個別ルートがあるキャラ」という意味ならば、香純(幼馴染の剣道少女カスミ)、玲愛(不思議な先輩のレイア)、マリィ(ギロチンの幽霊の子)、蛍(最初は敵側のナチスの子、けい(漢字は環境依存になるので蛍で代替))の四人です。個別ルートはないけれど、エロシーンがあるキャラで、リザ(ナチスのシスター)、ルサルカ(ナチスの魔女)もいます。(攻略サイトもちゃんと確認したのですが、ルサルカちゃんがメインヒロインでなくてちょっとびっくりしました。残念。)

ヒロインそれぞれが、キャラが立っていました。お気に入りは、蛍ちゃんとルサルカちゃん。生意気で思いあがっている子って、かわいいなと改めて思い知りました。(ただし二次元のみ)

もっとも残念だったのが、エロにあまり力が入っていなかったことです。ヒロイン1人につき、平均1か2シーンしかエロシーンがないんです。しかも尺も短いし、エッチな効果音も全然ありません。これはこのブランドの作風と言いますか、シナリオゲーのお決まりと言いましょうか、あるいは10年前のエロゲの限界とも言えましょうか。

エロよりバトル! という感じのゲームですので、エロ目的でこのゲームを買うことはおすすめしません。現に私も全然抜けませんでした。

その一方で、このゲームは、ヒロインよりも主人公の親友や敵キャラなどの男キャラたちの方が高く評価される傾向にあります。自分も実際にプレイしていて、たしかに、男キャラたちの熱さを男として感じ取れました。(ただし、BLではありません)

特に私が好きだったのは、司狼(主人公の親友で不良、しろう)です。主人公の蓮(れん)曰はく、「司狼に馬鹿をやらせたらこいつに馬鹿で勝てる奴はいない」という発言がありましたが、本当にそうです。彼は、大バカなノリでバトルしますが、まさかまさかの連続。私は彼の登場と戦闘で何度大笑いしたことでしょう。そして、何度、胸が熱くなったことでしょう。主人公の親友オブ・ザ・イヤーにノミネートしたいくらいです。

悪役の方であれば、ベイ中尉(粋な下っ端ナチス)が大人気です。彼も司狼の宿敵みたいな役回りをしたり、シュライバー(ナチスの大隊長のひとり)にタイトルマッチを挑んだりと、色々と熱かったです。ここでは書ききれませんが、他の男キャラたちも一人残らずみんな熱いことだけは覚悟してください。

●今後

このブランドは良くも悪くも中二で評判だったので避けていました。ですが、今回の一件で、だいぶ面白いゲームを創るブランドとして認識が改まりました。正田卿(このゲームのライター)や高濱卿(同社の人気ライター)などが手掛けた他のゲームも近いうちにプレイしたいと思いました。

●その他

作品の評価とは直接関係がない話ですが一点。私はプレイ中に、何度かフリーズしてしまいました。私のパソコンはスペックを満たしているはずでしたが。おそらくHD版への移植にあたり、デバッグが甘かったのではと邪推しています。RPGではないですが、こまめなセーブに気を配るといいかもしれません。

それにしても10年越しのリメイク。思えば、シナリオゲーがめっきり衰退したのもこの10年ではなかったでしょうか。HD版発売にある種のメッセージ性を感じるのは深読みかもしれませんが。

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「神のラプソディ」(商品ページ)

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これは、言われているほど悪いものではない。

2017年09月26日 by Kousyaku さん

●はじめに

今回のレビューでは、いつもみたいに総評などの項目に分けず、あることを検証してみたいです。テーマは、『神のラプソディ』(注:「神」の正しい字が環境依存のため「神」に代替)がネットで酷評されまくるようなクソゲーなのか、ということです。

●検証1 シナリオと主人公

このゲームは、そもそもシナリオが全くダメ、という批判が多いです。この物語は、「神の戒土」という指導的後継者を選抜するための試験を主人公たちが競い合うお話です。話の大枠から見れば、真っ当なようですが、所々、おかしさや破たんが垣間見られます。また、ストーリー展開の速度がぬるい割には、ある局面を迎えると駆け足で終わって行きます。尺の見せ方のバランスが悪かったのかなとも思いました。しかもメインの小道具として登場した「音楽」の話も演出が際立ちませんでした。

主人公に関して言えば、言行が一致していない場合が多く、それなのにヒーロー扱いでヒロインたちにちやほやされてセックスしまくっている、ということが問題でしょう。例えば、SRPGのはずなのに、主人公がラスボスを倒すことに対してプレイヤーの間で批判もあります。ラスボス、とてもいい人じゃん、みんなに食料を分け与えていた人なのに……いや、その通りですね。ラスボスに限った話ではありませんが、敵認定や仲間認定の際の理由付けが少し弱いように感じました。

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主人公がバカでスケベなのはエロゲなのでけっこうです。しかし、エロゲの主人公になるということは、良い意味で、バカでスケベでありたいものです。主人公のエルド君は、踏ん切りの悪いバカというかスケベです。セックスに関する決断が中途半端です。仮に彼が思いっきりバカに生きていて、おもいっきりスケベで、行くところまで行って割り切った主人公だったら、こうも批判はわかなかったはずです。

では、このゲームのシナリオは全くもって失敗だったのでしょうか。いいえ、私はそうは思いませんでした。この作品は良い意味でも悪い意味でもテンプレートをテンプレートにしたような作風です。また、シナリオが薄いのでストーリー展開をあまり気にせずゲームパートに集中ができます。テンプレートが徹底している上に浅いので、気軽に楽しみたい人には向いている作風だと思います。

●検証2 容量

このゲームが批判される理由として、容量不足が挙げられると思います。本作は、定価で買うと一万円程度のフルプライゲームです。そうであるはずなのに、メインヒロインが二人しか出てきません。(サブヒロインはたくさんいますが個別ルートや個別ENDがありません)しかも、メインヒロインが二人いるはずなのに、ほとんど差分の絵みたいな感じのストーリー分岐です。いや、一本道のルートのみを、後半でメインヒロイン二人の位置を交換するだけのお話になっています。しかもラスボスはどちらのルートでも同じボスです。

ゲームを一本道に絞り込んだのは、販売戦略上そうしたのかもしれません。もっとも、ルート分岐ほぼなしの一本道のみですと、エウシュリーの十八番である周回プレイがやり難くなります。現に私も、メインヒロイン二人分の差分を観るために、周回は1回しかしませんでした。つまり、2周しただけでこのゲームがクリアとなり、終わりました。これは今までにプレイした最近のエウシュリーの過去作からは考えられないことです。

私は2周だけでしたが、周回特典もアペンドディスクも入れて、プレイ時間が合計65時間程度でした。以前にプレイした『魔導巧殻』は、100時間程度は遊べました。他にも、『神採りアルケミーマイスター』や『創刻のアテリアル』などもプレイしていますが、それらと比較しても65時間程度で全面クリアの容量は少なすぎると感じました。しかも難易度は普通のモードでプレイしていたはずです。

メインヒロイン数に基づくストーリー分岐数やゲームの尺そのものに改善が必要なようです。ですが、まあ、これはこれで、短めで難易度的にも易しいゲームでしたので、ライトには楽しく遊べました。

●検証3 SRPG

SRPGとしてよろしくないという批判があります。私がプレイした感想としては、そこまで悪いゲームバランスや操作性だとは思いませんでした。今回、エウシュリーは、ヘクサのマスで戦うシステムを採用し、経験値やお金という概念を排除したりなど、新しいことを一気にたくさん試し過ぎたようです。おそらくそれで、プレイヤーたちの大半がついてこられなかったのでは、と考えられます。

「神力」というシステムにも批判がありました。「力」のポイントが限られている上に、キャラが全然召喚できず、スキルも全然使えないなど、厳しい評価もありました。ですが、私は、「神力」がとても良いシステムのようにも感じられました。「神力」がゲーム開始時で限られているからこそ、戦闘中に「神力」の宝石を集めることに意味があります。そして、20人以上いる仲間キャラの誰を出して、何をさせるのか、どのスキルを使わせるのか、と考える戦略が楽しかったです。

また、「神力」つながりですが、射撃や魔法が使い物にならないという声もありました。この見解に関しては、私は真逆の感想を抱きました。射撃に関して言えば、ミストリア(弓の子)、アドゥルクフェル(銃の子)、Bエウシュリーちゃん(バケツの子)が援護射撃として大変使えました。魔法にしても、アンデッド系のステージでは大変有用でした。アンデッド系のステージではなくても、特に「メルカーナの轟炎」(一点集中強力魔弾)や「ティルワンの闇界」(広範囲魔法攻撃)といった魔法は持っていると、色々なステージで役立ちました。

ただ、キャラがせっかく20人以上いて、全員が一回の戦闘で出せないのですから、ストーリー分岐に合わせて部隊を作り振り分けるなどの展開があっても良かったかな、とも思います。

●検証4 エロ

今回のゲーム、何が一番厳しかったのか、と言えば、私の場合、エロでした。なぜなら、サブヒロインのエロシーンのほとんどが、亜人とのプレイだからです。例えば、体の半分が鳥の子とか、水の精霊で肌が真っ青の子とか、体が貝と合体している子とか、要するに人外キャラとのエロシーンばかりだったからです。

もし、私がそういう趣味を持っているのならば、このゲームは大変使えるゲームだったかもしれません。私の趣向とはややずれるエロばかりでしたので、エロシーンでは別の意味で賢者モードになれました。うむ、これもまたひとつのエロやのう、と。

もっとも、全く使えなかったという批判ではありません。割と人間に見える子たちはそれとなく使えました。ルトリーチェちゃん(メカマニアの子)とか、ノエリアちゃん(竜の子)とか、エルガミセラちゃん(お化けの子)とか。今回は、巨乳キャラ(ルトリーチェ、エルガミセラなど)がそれなりにポイント高かったです。

他に特筆すべき点は、メインヒロインの二人が意外にもエロであまり印象がありませんでした。それと、ハーレムエロシーンが多かったのも特徴ですね。

●結論

このゲームは言われているほど悪いゲームではありません。あまりネットの扇動に踊らされてエウシュリーを潰さないようにお願いします。エウシュリーの今後には期待しています。

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「いつか、届く、あの空に。」(商品ページ)

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エロゲの没落とラノベの旺盛を匂わせる作風

2017年09月23日 by Kousyaku さん

●動機

以前から気になっているLump of Sugar(以下、ランシュガと略)。購入してプレイしたのは、だいぶ前ですが、本作にある種の危機感を覚えますので、改めてレビューを書きます。もともと私は、凌辱ゲームよりも純愛ゲームの方が好きです。ランシュガは萌え系純愛ゲームを創ることに関して、コア・コンピタンスが徹底しています。ですが、本作が登場した当時の状況を振り返ると、近年のエロゲの没落を匂わせる何か、がありました。

●総評

このゲームが登場したのは2007年です。2017年現在からしてちょうど十年前のゲームです。十年という年月は、物事が古典になる境目の月日ですね。本作は、2005年に処女作を出したランシュガの二作目という位置づけです。現在では萌えゲーの老舗的な地位にあるランシュガですが、当時はまだ方向性が手探りだったことと推察されます。本作は実験作だったようですが、実験はどちらかというと失敗したようですので、以後、こういう作風はランシュガでは再登場していません。シナリオライターの朱門氏も他のメーカーやラノベの方へ流れて行ってしまったようです。

私がこのゲームをプレイした数年前(リアルタイムでは追っていません)エロゲというかラノベというかその手の界隈に危機意識を強く感じました。何が危機なのか。それは、エロゲなのかラノベなのかわからない作品だからです。エロゲとラノベなんてもともと境界が曖昧ではないか、と批判される方もいるでしょうが、境界線がなくては困ります。エロゲはエロゲであって、ラノベではありえないからです。

(続きを表示する)

さてこのゲーム、ジャンルは何だと思いますか? まず、抜きゲーではないのは、明らかですね。シナリオゲーでしょうか。重厚な考察を要求する難解な文章で構成されているゲームですので、おそらくシナリオゲーなのでしょう。もっとも、絵師さんが萌木原氏ということもあり、シリアスなシナリオゲーが萌えゲーやキャラゲーにも見えます。いや、そう見える、ではなくて、実際にそうなのでしょう。シナリオゲーとも萌えゲーともキャラゲーとも識別がつかないそれ以上の次元にある何か、がこのゲームの正体なのだと思います。

私はこのゲームを全編プレイしたものの、正直なところ、暗雲をつかむような思いをしました。と言いますのは、文章がかっちりと読めないからです。プレイヤーによっては、自分の文章読解力や頭脳が足りないから、と謙遜して批評する人たちもいますが、それ以上に問題はシナリオライターにあります。このシナリオライターは酔っぱらっています。アルコールを摂取しながらシナリオを書いたからだ、とは言いません。彼は、文学という酒に酔っぱらいながら、このシナリオを執筆していたのだと予想されます。こてこての変なメタファーが出てきたかと思ったら、場面場面が飛び飛びで、いつの間にか、主人公、俺、TUEEEで、北欧神話がぐさりと直撃、みたいなノリでしょうか。(私の文章ではとても再現できません)

私はこのシナリオライターを糾弾するためにレビューを書いているのではありません。結果として、ゲームを20時間程度、読み進められて楽しめたのですから、細かいことはいいんだよ、楽しければ、とも言えます。ただ、何を問題にしているのか、と言えば、こういうゲームが横行したせいで、エロゲとラノベの境界領域が壊れてしまったことです。

エロゲの没落にラノベの旺盛が一枚買っている、という話をどこかで聞いたことがあるかもしれません。このゲームは、まさに当時の10年前の時点において、その境界線を破壊するために創られたような作風です。ゲームのノリが、全くラノベなのです。エロゲは本来、エロがあるからエロゲと言います。ですが、エロなんて、最後のおまけに各メインヒロイン(フルプライスで3人)が、平均1シーンあったぐらいです。

作中は変な認識論みたいな話で全編が難解に構成されていて、エロゲ特有の下品さが垣間見られません。10年前ですから、こういう硬派でエロが薄い作風がまかり通っていた、と言われればそれまででしょう。ですが、10年前からエロゲ業界が、エロゲのジャンル確立に対して変に甘やかしていたせいで、人々がエロゲからラノベに流れたのではないでしょうか。かつてのエロゲのユーザーたちは今、ラノベを読んでいるので、エロゲを買わなくなりました。シナリオライター当人の朱門氏に関しても、ラノベ作家になってしまいました。本作のような作品の影響によって、多数の人たちがラノベへ流れて行ったと言及するのは、私の暴言でしょうか。

物語の展開と文章構成がそもそもおかしいことが売りのゲームですので、詳しい内容は割愛します。内容が気になる方は、Getchuさんの紹介ページや公式サイトを見てください。ただ、実際にゲームをプレイすると、シナリオライターと一緒に酔っぱらって踊れる人以外は、わけのわからない展開に悩まされるかと思います。

●今後

この記事がランシュガに対する批判に思われた方もいるかもしれませんが、事実はその逆です。ランシュガは、私が応援しているうちのメーカーのひとつです。近年、エロゲの没落において、ランシュガに関しても、批判がよくあがります。2012年の『学☆王』以降、評価を落とし続けていると言う人たちもいます。『学☆王』は、私もプレイしましたが、王道の学園ものを萌えゲーで、直球でやった作風として肯定的に受け取りました。これは退廃というよりは、ランシュガの作風が確立したメルクマールだった、とも言えましょう。

少なくとも『いつか、届く、あの空に。』と『学☆王』は全くもって似て非ざる作風です。『学☆王』には、難解な文章も変な認識論も奇抜な思想も登場しません。『学☆王』は、学園大好きな萌えゲーユーザーの胃袋を仕留めたような作風です。私は、『学☆王』をプレイして、ランシュガさん、本当に『いつか、届く、あの空に。』みたいな作風を捨てちゃったんだね、と一抹の寂しさを感じました。

しかし、この「寂しさ」についての感想は、当ゲームレビューの評価とはまた別の問題です。『いつか、届く、あの空に。』にはどうしても全面的に肯定できません。一方で私は、ランシュガが実験的でアヴァンギャルドなスタイルすらも捨ててしまったのではないか、ということに寂しさを感じているのです。

たしかに、『いつか、届く、あの空に。』がエロゲやラノベに与えた影響の功罪は大きいものです。ですが、この過去の事実は、今のエロゲ業界がアヴァンギャルドなことにチャレンジする気概を失っているというカリカチュアにも見えます。

くどいようですが、私は、『いつか、届く、あの空に。』に対して諸手を挙げて賛同はできません。しかしながら、あの作品の、シナリオゲーなのか、萌えゲーなのか、キャラゲーなのか、ラノベなのか、前衛小説なのか、わけのわからない実験精神は大きく評価したいと思うのです。そう、実験精神のないエロゲこそが、本当の意味で没落したエロゲなのです。壮絶な実験ができなくなってしまった今のエロゲ業界は、10年前の前衛実験と向き合うべきでしょう。

長文失礼しました。今後ともランシュガには期待しています。

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「昏き祟りの森で」(商品ページ)

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淘汰された良質エロゲのメルクマール

2017年09月23日 by Kousyaku さん

●動機

購入したのはだいぶ前ですが、ふと気になったので改めてレビューを書きます。ホラーのエロゲを民俗学に絡めた作風ということで気になり、たしか、当時、購入したのだと思います。いや、決して、激しい凌辱ものがやりたくて、ではなく……たぶん。

●総評

実はこのレビューを書いている現在、このゲームを作ったhourglassというメーカーは滅びています。『昏き祟りの森で』は、実は三部作です。『この歌が終わったら』の続編という位置づけでした。ですが、三部作が完結する前に、悲しくもメーカーが潰れてしまいました。

なお、未完結の三部作ですが、『昏き祟りの森で』単品でも遊ぶことができます。前作を押さえていないとさっぱりわからない、ということはありませんのでご安心を。ただ、前作をやっていると、事件の舞台となる現場が同じ場所ですので、愛着はあるかもしれません。

(続きを表示する)

さて、前置きはこの辺にしておいて、本題に入ります。このゲームは、まず時代背景に懐かしいものがあります。1990年代の日本という世界観が空気のように感じ取れます。しかも、主人公たちが、大学生で民俗学を学ぶゼミ生という設定も斬新だと思いました。通常、エロゲの主人公は「学園生」(疑似高校生)ですし、勉強なんて大嫌いです。ですが、このゲームの主人公である加茂(かも)君は、とても勉強熱心な民俗学の学生です。ゼミ仲間の親友やヒロインたちも民俗学のお勉強をよくしています。これは言い換えれば、このゲームのシナリオライターがよく勉強しているということです。2012年に出たゲームでしたが、当時はこういうまじめなゲームもあったのですね。

話を事件の方に移します。要するに、加茂君たちは、大学のゼミでやっているフィールドワークで、W県の綾篠(あやしの、だったと記憶しています)という祟りがある土地を調査しに行くんです。そこの土地にホテルが建っていて、加茂君たちが祟りだとか怪しい噂の調査をする代わりに、しばらくホテル滞在を許可されます。ところが、その選択が運命の間違いで、悪霊に憑依されて、ホテルの人たちや客たちが狂ってしまいます。悪霊に狂わされた人たちは、みんなで凌辱や輪姦を始め、セックスのカーニバルになるんです。ある意味で、この辺がエロゲらしいですね。前半で民俗学のまじめな話が出ていたかと思ったら、物語はどんどん凌辱劇へ移り変わって行くというのは、なんとまあ。

ですがこのゲーム、単なる抜きゲーではないんです。加茂君たちは、閉ざされたホテルで悪霊たちが暴れつつも、なんとかして逃げようと生還を図ります。みんなで知恵を合わせて、推理して、少しずつ事件を解き明かしていきます。この事件の謎やパズルなどを解き明かすのは、実はプレイヤーの役目でもあります。『かまいたちの夜』みたいな推理の選択肢が出てきて、正しい選択をすればその場では助かり、間違った選択をすると死んだりします。ま、これはエロゲですので、わざと間違って凌辱シーンを見たりするなど、皆さんするでしょう。

創作ジャンル的には、ホラーサスペンスがメインのエロゲだとは思います。人によっては、恐怖の演出が足りない、エロよりもホラーに演出を割いた方がいい、みたいに批評する人たちもいます。つまり、怖くはなかった、という批判です。いやいや、けっこう怖いですよ、このゲーム。私が怖がりであるせいかもしれませんが、夜中にひとりでプレイできないタイプのゲームだったと記憶しています。

色々と書きましたが、私がこのゲームをプレイ推奨するとしたら、三点あります。まず、1990年代の日本の空気や大学生時代の空気みたいなものを疑似体験したい人向け。けっこう、懐かしさにハマれます。そして、やはりエロですね。純愛シーンもありますが、凌辱シーンもけっこう激しいですので、そういうのが好みの人は割と楽しめるかと思います。悪霊凌辱というのも変わっていて斬新でした。最後の一点は、ホラーのエロゲを体験したい人向け。ホラーエロゲという分野は珍しいでしょうから。

●ヒロイン

このゲーム、何が特殊かと言えば、繰り返しになりますが、主人公たちの平均年齢が現役大学生程度だということです。エロゲユーザーですと、やはりロ●嗜好の紳士たちが多いですから、ヒロインはJCやJKみたいなルックスの子たちを好む傾向にあるでしょう。いやいや、JSみたいのなんかもいいという人もいます。どうやら、女子大生はこのジャンルであまり人気がないようです。女子大生もののエロゲも実際にありますが、JCやJKほどの人気ぶりに比べればやや低迷。

ところが本作、メインヒロインの聖子(せいこ)ちゃんと斎(いつき)ちゃんは女子大生。操(みさお)ちゃんに関しては大学院生。唯一、音羽(おとは)ちゃんという親友の妹だけが、JK(女子校生)程度の設定です。サブヒロインに関しては、社会人ばかりですね。女子大生以上の年齢のヒロインが出てくると、BBAとか批判する人もよくいますが、いやいや女子大生、けっこういいですよ。知的にちょっと大人なエロスを醸し出すところが、女子大生の萌えポイントでしょう。このゲームの制作者たちは、その点はよく踏まえているように感じました。

●エロ

このゲームはエロジャンル的には、抜きゲー、でいいと思います。物語が進むにつれて、次から次とエロシーンが連発しますから、まさに抜きゲーです。変態悪霊についての民俗学的考察も出てきますが、シナリオゲーというには、シナリオは弱いかと思われます。

使えるかどうか、という重要な問いですが、結果としては、とても使えるエロゲだったと思います。特にメインヒロインの女の子たちが悪霊に憑依されて、心の声(本人の声)と肉声(悪霊の声)がエッチに矛盾しながら、エロ行為に及ぶシーンは圧巻でした。

一応、メインヒロインが四人(上記●ヒロイン参照)いますので、2ルートの結論に分かれて、各ルート2人ずつ、合計4タイプのメインエンディングがありました。エンディングを迎えるぐらいまでいくと、純愛のエロも出てきます。しかしながらこのゲームは、何と言っても、凌辱シーンの方が、エロが上手かったと思います。清楚な女子大生や元気な女子大生などが次々と凌辱されるシーンは、なかなかぐっと萌えるものですよ。

ただ一点、残念な点を挙げるとすれば、たまに、一枚絵で、ヒロインたちの絵が崩れているシーンも少しありました。あと、多少のバグもあって、進行の妨げになることがあり、ゲームの集中が途切れたこともありました。(修正パッチは出ています)制作者たちのエロゲへの熱意は激しいものの、若干、作りが荒いところもやや目立ちましたので、★マイナスひとつ。

●今後

もし、このメーカーに「今後」があるのならば、ぜひプレイしたいです。話がやや飛躍しますが、私はこのゲームとメーカーが潰れた現象を、淘汰された良質エロゲのメルクマール、として考えています。近年のエロゲ業界縮小だの世論のとばっちりをまず受けるのは、まさにこういう良いゲームを出している弱小メーカーなんですね。私はこのメーカーが実力や才能がなかったから潰れた、とは思いません。新手がちょっと自由に個性を発揮し過ぎた結果、世の中が追いついていなかったから潰れたのかな、と邪推しています。

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「魔導巧殻 〜闇の月女神は導国で詠う〜」(商品ページ)

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評価は分かれるだろうが、プレイ推奨したい壮大なる力作

2017年09月21日 by Kousyaku さん

●動機

以前にプレイしたエウシュリーの『アルケミマイスター』が良かったので、本作も購入。公式サイトを見て、きっと今回も楽しい遊べるエロゲができるはず、と期待。結果から言うと、買って正解でした。

●総評(ADV)

久しぶりに壮大な世界観のゲームをプレイしたな、という感想がまずあります。あまりにも壮大なお話なので、説明が簡単にできません。あえて説明を書くのならば、崩壊しかけた帝国を立て直す国盗り物語と言えましょう。

物語は、ラウルバーシュ大陸中原で、メルキア帝国が凍結してしまったあたりから始まります。主人公のヴァイスは、当初、一介のメルキア将兵に過ぎなかったのですが、ある事件をきっかけにメルキア帝国センタクス領の領主になってしまいます。時代は激動を極め、崩壊する帝国と覇権を競う周辺国々との戦争へ発展します。

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戦争の主なテーマは、「兵器」か「魔法」か、雌雄を決したいというもの。「兵器」を選択すると、「正史ルート」(メインルート)へ進み、「魔法」を選択すると、「魔法ルート」へ進み、どちらも選択しないと、「覇王ルート」へ進みます。このゲームは大きく分けて、3つのルートへ分けて展開されます。つまり、3周はゲームを楽しむことができるわけです。なお、ヒロイン個別ENDも数人分ありますが、あくまで大枠のルートを通ったあと、最後におまけで出てくる程度です。この作品は、個々のキャラよりもストーリー全体の流れが重視されている感があります。

この作品のテーマとして、「成長」を挙げることもできましょう。例えば、魔導兵器に過ぎなかったアル(メインヒロイン)が、ヴァイスやリセル(副官のヒロイン)たちと戦乱の世の中を駆け巡ることで、人として成長していく物語があります。あるいは、疲弊したメルキアを立て直したり、周辺国家と戦争したり和解したりするヴァイスの戦いは、彼自身の成長の軌跡とも言えます。

プレイ時間も膨大です。私は、3ルート全てクリアして、全ての個別ENDも見ましたが、プレイ時間は合計100時間を超えていたと思います。プレイヤーによっては、1ルートか2ルートを終えた時点で満腹だ、と言う人もいるでしょう。ですが、レビュワーとしてお勧めしますが、このゲームは全ルート(特に正史)を最後までプレイしましょう。全ルートをクリアしたあと、私が冒頭で述べた「壮大」の意味がわかることでしょう。ここまで壮大なゲームをプレイしたのは、本当に何年ぶりだろう、というのがプレイ後の偽りなき感想です。

●総評(SRPG)

このゲームはSRPGパートもかなりの手ごたえがあり、少なくとも3周は飽きずに遊べます。(難易度調整もあり)人によって評価が最も分かれるのが、戦闘パートですね。自軍と敵軍で3 on 3の軍事バトルをします。なお、待機する友軍は他に7部隊まで連れていけます。ボス戦などでは、表に出ている自軍3部隊対敵軍3部隊、待機している友軍各陣営7部隊で戦います。しかも、画面上で、マウスをクリック、ドラッグ、ドロップなんかもしながら、リアルタイムで戦闘が進みます。そう、とてもクセのある戦闘パートなんですよね。ここでギブアップしてしまう人もいるようですが、私は最後まで楽しめました。特に正史のラスボス連続戦、ありえないぐらい燃えました。

SRPGですので、戦闘以外のシミュレーションももちろんします。主人公は、センタクスの領主なのですから、国を治めないといけません。また、仲間になって併合した国や戦争の末に勝ち取った国なども同時に治めます。内政パートがあります。街を造ったり、自然を開発したりします。建物、木々、障害物なども次々と建てて領土を強化していきます。この内政の過程を『シムシティ』みたいだと言う人もいます。私は『ロマサガ2』のようにも見えました。ちなみに、あのゲームも、皇帝が国を開発していくお話でしたね。やっぱり、ファンタジーが入ると、『ロマサガ2』の方が、雰囲気が近いかなと思います。

戦闘と内政だけに留まりません。他にも、研究所でのアイテム開発やアルたち魔導巧殻の装備品開発などもあります。この辺は、過去作の『アルケミマイスター』が踏襲されているな、と垣間見えました。ゲームが進むと、魔物同士を掛け合わせて新しい魔物を造るシステムも出てきます。この辺は、『メガテン』ぽいなあ、と思いつつ、強い魔物をじゃんじゃか量産しました。現に魔物系のキャラたちは戦闘でけっこう役立ちます。特に1周目で仲間が少ないときなど役立ちました。

本当に、芸が細かいと言いますか。モブたちにも顔グラやキャラチップなど詳細な設定がありました。しかもモブたちも育てると、戦場ではメインキャラ並みに役立ってくれたりします。アサキムさん(弓のおっさん)、ミアちゃん(初戦からいる破壊工作の子)、ドラゴントゥース先生(竜の骸骨)、魂狩りの魔剣(剣のお化け)とか、愛着ありましたね。

●キャラとヒロイン

何と言っても、主人公ヴァイスを特筆するべきでしょう。このゲームの物語は、男が男になるとはどういうことか、が根底に流れるテーマとも言えます。正史ルートも大変良かったと書きましたが、ヴァイスの性格的には、覇王ルート(ハーレムルート)の方が、ある意味で正史らしいな、とも思いました。ヴァイスは、やるときはやる男なのですが、すごいスケベですから。

ところで、リセル(副官の黒髪の子)とエイダ(ドワーフ系の緑髪の子)、メインヒロインではなかったのですね。パッケージにも主人公の隣で出ていますが。特にリセルは、ゲーム序盤から常に一緒にいたものの、正史ルートではあまり活躍がありません。魔法ルートでは、お父さん元帥(オルファン)との葛藤や個別ENDなど見せ場がありましたけれど。

あと、ゲームの要所の度に入っていたナレーターの声と解説、渋くて好きでした。(声の人は、お父さん元帥と同じ人)

●エロ

ヒロインの種類が実に多様だったのも、このゲームが成功していた要因のひとつとも言えます。ざっと書きますと、副官の人間の子、ドワーフ系統の子、エルフの子、ダークエルフの子、獣人の子、半獣の子、竜人の子、お姫様に女王様、娼館の娼婦たちなど、あらゆるタイプの女の子たちとのエッチシーンがあります。よくこれだけの種類のヒロインとエッチシーンを取りそろえたなと、感心。フルプライスでエロゲやるだけありますね。

しかも、同じヒロインでもルートごとにエッチが違ったりします。大きく分けて「正史(兵器)ルート」が純愛系で、「覇王ルート」が凌辱系です。(「魔法ルート」は半々ぐらいだったと思います)特にエッチで好きだったのは、三銃士のパティちゃん(飛びナイフの小さい子)、半獣のコロナちゃん(ちょっとおバカな子)、エルフ女王のエルファティシアちゃん(特に声が好き)などですね! このゲーム、抜きゲーではないようですが、色々と使えるゲームだったことはここで断言します。

●今後

『魔導巧殻』に限らず、今後もエウシュリーのゲームは購入してプレイしていくつもりです。近年、エウシュリーは落ちぶれているなどと批判する輩もいますが、それと同時に応援している輩もいることは、このレビューからもお分かりのことでしょう。

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「箱庭ロジック」(商品ページ)

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箱庭、いや、萌え庭ロジック

2017年09月15日 by Kousyaku さん


●動機

エロゲで萌えで推理ゲームをしたらどうなる、と以前から思っていました。エロゲのミステリは他にも力作が過去にはありましたが、本作の萌えなイラストに惹かれて購入。Cabbitとは、割と最近できたブランドのようです。母体は、SkyFishかと思いつつ、ここの系列のゲームを久しぶりにプレイしてみたいというのもありました。

●総評

こちらの購入動機の狙い通りのような作品で、その点に関しては満足です。なるほど、萌えで推理をやったら、こうなるんだ、という一種のお手本のようなゲームでした。探偵たちが萌え、サブヒロインも萌え、事件が萌え、推理が萌え、ストーリーも萌え、みたいな萌え尽くしでしょうか。ただ、萌えの連続がくどすぎるので、そこまで推理ゲームに萌えを求めていない人には、ちょっと厳しいゲームだったのかもしれません。

このゲームは、主人公が住んでいる実験都市で起こる女学生連続失踪事件を追うお話です。ニートみたいな学生生活を送る冴えない主人公が、昔の黒歴史を学生会長から脅迫されて、嫌々ながらも事件に参入して行きます。相棒は、同級生で自称探偵かつ探偵ルックスの霧架(きりか)と後輩でSM大好きな瑚子(ここ)です。ゲーム前半でどちらと組むか選択肢が出ますが、基本的にこのゲームは一本道(事件解決がゴール)です。事件のヒントとなるサブヒロインたちも出てきますが、サブヒロインのルートを選択した時点で本編から脱落する仕組みになっています。

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そうであれば、事件の謎を追うことに集中するため、ひたすら霧架だけを選択していれば良いのか、と言いますと、そうでもありません。このゲームは、フローチャートが出てきます。チャートには、鍵付きの扉が出てきます。その鍵を持っているのがサブヒロインたちだったり、ルート途中の霧架たちだったりします。つまり、一本道をぐるぐると寄り道したり、色んな道を行ったり来たりしないとゲームクリアにたどり着けないのです。これはゲームのギミック上仕方がないのかもしれませんが、テンポが悪くなりますので、批判するレビュワーたちもいましたね。私は、まあ、探偵ごっこ楽しければいいんじゃない、ぐらいで流していましたけれど。

ところでこのゲームのレビューは、「ミステリ」ゲームを前提で書いていますが、人によっては、「ミステリ」ではない、と言う人もいます。彼らは言います。このゲームは、「サスペンス」です、と。たしかに、サスペンスっぽいところも出てきます。バッドエンドで××が車椅子になってしまう場面や、ヒロインたちの内面の心理描写を中心に物語が展開されるなど、「怖い事件」のお話なので、「サスペンス」でもあります。

もっとも、タイトルが『箱庭ロジック』ですので、ロジック=論理の積み重ねにより、謎がひとつひとつ解かれて行くところは、「ミステリ」とも言えます。派手な密室殺人トリックが出てきて、探偵がそのトリックを鮮やかに暴くだけがミステリではありません。思えば、推理小説黎明期のミステリというのは、派手なトリックよりも論理の累積によりじわじわと謎を解明することに力が注がれていたかと思います。この作品に出てくるミステリは、そんなタイプのミステリです。

ちゃんとしたミステリが読みたい、萌えなんてなくてもいいから、という人は、エロゲの推理ゲームよりも推理小説が向いているかもしれません。このゲームは、飽くまで、推理の要素を楽しみながら、萌えもあって、エロもあって、なんかちょっとおもしろい感じですね、うふふ、みたいなノリで遊ぶゲームです。もちろん、お勧めですよ。

●キャラとヒロイン

このゲームは、推理を萌えで楽しむのもさることながら、やはりヒロインの魅力に惹かれてプレイするタイプのゲームです。探偵ルックスで探偵に異常なこだわりがあるボクっ子の霧架や後輩テンプレでありながらSMネタや下ネタ全開の瑚子など、魅力的でありながら異常なヒロインがたくさん出てきます。イラストやグラフィックにしても、今風の流行的な萌えを取り入れたキラキラした美しさを持っています。キャラ萌えを演出することにこのゲームはとても長けています。

一方で、キャラ造形に批判もあるようです。主人公やヒロインたちの描写が十分に描かれていないという話でしょうか。批判にも一理はあります。例えば、メインにしてもサブにしてもヒロインたちが、個別ルートに入った途端、なぜかべったり惚れている、しかも主人公がそんなにモテな奴でもないはずなのに……という疑問点なんかもありました。展開が早すぎたとも言い換えられます。おそらく、シナリオライターが推理や物語展開を説明することに気を取られて、キャラ描写が疎かになったのだと予想されます。

しかしながらこのゲーム、シナリオゲーではなくキャラ萌えゲーなので、あんまりシリアスにキャラの人格面とか突っ込むのもどうかな、とも思いました。多少、キャラ造形が浅いとしても、ヒロインたちが萌え萌えしていて内容的にも楽しめるお話なのだから、これはこれでありでしょう。キャラ造形をごまかしているのではなく、飽くまでこのジャンルでやる上では、この辺が作り込みの限界だったのかな、とも推察します。

でも悪い面ばかりではありません。霧架やヒロインたちの抱えている事情や心理面なんかもちらほら掘り下げて行く展開には、女の子たちの魅力が少しずつ伝わってきました。やはりキャラゲーってこういう掘り下げも大事だな、と改めて確認しました。

●エロ

使えるか否かという意味では、あまり使えませんでした。(★ひとつマイナス)ですが、萌えたか否かという意味では、大変萌えました。

このゲーム、良くも悪くも女くさいな、とも思いました。そして、この女くささこそがこのゲームの最大の特徴であることでしょう。たぶん、企画・シナリオの人は女性、絵師や塗りの人たちも女性など、女性スタッフが多めではないでしょうか。キャラのイラストや塗りが萌えで可愛いけれど、女性的なセンスというかキレを感じさせます。文章面や展開の仕方でも女性的な書き方だなと思う箇所がかなりありました。あと、射精の効果音が射精っぽくなかったです。水を流しているような効果音として聞き取りました。

ときに、女性的なエロゲが必ずしも悪いわけではありません。女性的な工夫も見られます。例えば、各ヒロインルート攻略の後、ヒロインたちがプレイヤーに向かってチューをしたり、労ってくれたりする場面が最後に出てきます。どこか風俗店での風俗嬢とのお別れの場面を彷彿とさせるシーンでした。たしかに、男ってこういう労われ方弱いよな、とも思いました。

蛇足ですが、りるルートにエロシーンがなかったのがとても残念です。近年の規制のせいか、あるいは製作者側の自主規制か知りませんが、ロ●コンはダメなようです。

●今後

『箱庭ロジック』のファンディスクの購入は、たぶん控えます。もう十分楽しんだなと思いましたので。また、瑚子ディスクにもなっているようですが、瑚子マニアではありませんので購買意欲は弱いです。色々と書きましたが、今後もCabbitの活動は応援したいです。

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「神様のゲーム −監禁された6人の男女−」(商品ページ)

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神様は変態だが、ゲームはしっかりしているようだ。

2017年09月15日 by Kousyaku さん


●動機

Xuseと言えば、『永遠神剣2』以来だなあ、と思いつつ興味を持ちました。抜きゲーでもレッツ・プレイ、という気持ちで購入。しかし、購入したらこれは抜きゲーではなく、シナリオゲーでした、というオチでした。

●総評

要するにこのゲームは、推理もののデスゲームをエロゲにした作品です。一昔前にも流行りましたが、閉鎖的な空間の中で閉じ込められた人物たちが、お互いを殺し合うゲームです。エロゲですので、当然、エッチな展開もあります。

初期の登場人物は、主人公の一馬(かずま)だけが唯一の男で、他はJKとか、女子大生とか、主婦とか女ばかりです。なぜ主人公たちがそんな閉鎖空間に閉じ込められたのかはわかりませんが、「神様」と名乗る怪しい超常現象を起こす変態がセットしたゲームのようです。主人公たちは、その神様が作った変なルールに逆らえないので、望まないセックスやハーレムなんかをやりながら、ひたすら、生き残るために知恵を絞ります。

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もちろん、この手のゲームですから、全員が無事生還できてハッピーエンド、みたいなフラグは立ちません。当然、誰かが死ななければならない理由なんか出てくることもあれば、キャラ同士に憎しみが増して殺し合ったりすることなど、ひたすら殺人とセックスの展開がどどど、と押し寄せて行くわけです。

上記で私は、最初このゲームが抜きゲーに見えた、と言いました。エロゲでデスゲームをやるならば、抜きゲー以外に展開的に難しいのでは、とも思っていました。良くも悪くともエロゲはぬるいところがあります。デスゲームっぽいこともするけれど、実はこれ、エロシーンのオンパレードなんですよ、という話かと思っていたのです。おそらく、私以外にも、抜きゲーだと思ってプレイしたプレイヤーたちは油断したことでしょう。ところがどっこい、心理戦や推理バトルがとてもしっかりしています。ちょっと前のアニメで例えれば、『ダンガンロンパ』や『デスノート』みたいな推理バトルのノリでエロゲやっています、という感じでしょうか。

もっとも、推理ものと言いましても、『かまいたちの夜』みたいに選択肢を選んで、その結果、誰かが死んだり、犯人を当てたり、というストーリー進行ではありません。プレイヤーはクリックしながらお話を読んでいるだけで済むので、推理初心者も安心してプレイできます。

上級者からしてみれば、推理して選択した結果、物語が変わればいいのに、とも思うかもしれません。しかし、このゲームでそれをやると収拾がつかなくなるので、あえて、一本道ルートで選択肢なしにしたのかな、と予想しています。読んでいておもしろかったので、これはこれでアリだな、とも思いました。現に心理戦の連続攻防戦は緊迫していてハラハラします。気がついたら、私は、休みの数日をこのゲームで明け暮れてしまったほどですよ。

まとめますと、エロゲで推理ゲームやデスゲームをやってみたい人には、ぜひお勧めします。推理初心者であっても大丈夫です。

●キャラとヒロイン

このゲームは、主人公が一馬であるおかげで、そこまでどん底の救いようのないゲームにはならなかったのだと思います。主人公は、神様ルールの展開上、ひたすらセックスに明け暮れることもあれば、凌辱をすることもあります。ですが彼、本来はとても常識的で良識的な人間のようで、悪者そのものではないようです。ダークヒーローみたいなところもありますが、ぼろぼろになりながらも、正しい何かを信じて、神様や他のメンバーと決死で戦います。男らしいところも多々あり、エロゲらしさのある主人公です。私は、彼の狂人顔の立ち絵が、特に味があって好きでした。

ヒロインは、たくさん出てきます。主人公の従妹である心(こころ)ちゃんが一応のメインヒロインのようです。一応、と付くのは、物語展開上、主人公と親しくなる女性たちが他にも出てくるからです。ヒロインの女の子たちがずるい、みたいな批判もネットで見かけましたが、このゲームは、ずるくならないと死ぬゲームです。私は逆に、女の子たちの汚い部分やずるい部分も余すことなく見られて、ある種の萌えを感じました。プレイしていて、特別不快で嫌な子はいなかったな、という印象はあります。

なお、ヒロインは多数いますが、一本道のゲームですので、ヒロイン別の個別ENDは存在しません。最後には、意外な子が生き残ってしまう……は、ゲーム本編クリア後のお楽しみなので、ここで触れません。

●エロ

絵があんまりぱっとしないな、という第一印象はありました。他のレビューサイトでもそう感じた人たちはいたみたいで、叩かれていましたね。なぜ、叩かれるのでしょうか。それは、デッサンや構図が崩れている場合、エロに集中ができないからです。なんかこの絵、ちょっと崩れているよな、あれ? この子、立ち絵とだいぶギャップあるね、誰? みたいな疑問がわくと、抜くに抜けないですよね。今風の萌えエロい絵が正義とまでは言いませんが、私自身もエロゲとしてはちょっと抜きづらい絵かな、とも思いました。

ヒロインキャラたちは魅力的な子が多いですし、閉鎖環境の極限的状況下でのセックスというシチュエーションは盛り上がります。全く使えなかったとは、決して言いません。もう少しイラスト・グラフィック的に充実していたら、かなりレベルの高いゲームとして完成していたのではないかと思うと、残念です。★ひとつマイナス評価です。

●今後

実はこのゲーム、続編前提の作りのようです。私は、最後の方までプレイして、やったあ、やっとクリアか、とウキウキしていました。すると、実は続編があります、というお知らせが出ました。「悪魔のゲーム」? みたいな感じのゲームが今後、出るようです。本作がおもしろかったので、次回作の続編も出るというのであれば、買うつもりです。でも、もし本作が続編前提であれば、最初からそれを教えてくれた方が親切だったのではないか、とも思いました。続き物であれば、私は基本的に出そろってから全部買います。その方が、フラストレーションがないですからね。

あとこのゲーム、原作があるようです。いわゆる、なろう系の18禁サイトの方で連載されていた小説でしたが、原作者がXuseによりスカウトされて、ゲーム化に至ったようです。本作をもっと知りたいとか、次回作どうなるのとか知りたいのであれば、原作者が活動されている小説投稿サイトを覗いてみるのも手ですね。私は素直に次回作を待ちます。飽くまでゲームで楽しみたいと思っています。

●その他

このゲーム、発売されたのは2017年の1月です。このレビューを書いている9月現在から見て、今年の1月に発売されたゲームです。購入したのはリアルタイムではなかったのですが、発売半年後ぐらいだったでしょうか。Getchuさんでは品切れだったようですね。DMMさんのダウンロードから購入しました。良いゲームなので、色んなエロゲストアで今後も売られるといいですね。

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「GEARS of DRAGOON 〜迷宮のウロボロス〜」(商品ページ)

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初ナインテイル。ギアドラ、燃えたぜ! [Getchu.comで購入済み]

2017年09月10日 by Kousyaku さん


●動機

ナインテイルというブランドを発見。公式サイトや販売サイトを観たらおもしろそうだったので、試しに1本、プレイを決意。Getchuさんで廉価版が発売されていたので、購入。

●総評(ADV)

この物語は、主人公ラディの義妹であるステラ(銃の子)が難病のため、エリュシオンという大陸で竜秘玉という秘宝(治療法)を探し求めるお話です。宣伝でハクスラがよく強調されていますし、実際にハクスラしますが、ストーリー性もかなり高いゲームです。

ストーリーは、「ロウルート」と「カオスルート」と、どちらかへ中盤から分岐します。ロウ=王道で純愛、カオス=邪道で凌辱、というくくりが一応あるようですが、このくくり方は正確ではありません。ロウルートは、王道の割には、主人公たちがいわゆる英雄にはなりきれない不完全なところもあります。カオスルートは、邪道の割には筋が通っているし、和姦もあります。

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最初、私は、ロウルートはシナリオゲー重視でくるだろうけれど、カオスルートは抜きゲー重視でくるだろうな、という先入観がありました。ですが、カオスルートは、凌辱抜きゲーのような展開ではなく、シナリオ面がロウルートよりも深く感じました。

ロウルートでは、良くも悪くも、いかにも作られたハッピーエンドのような展開もありました。一方のカオスルートでは、主人公は発狂してしまったわけでも、洗脳されてしまったわけでもなく、正気のまま、自分であるまま、家族を守るという名目で、邪道へ突き進みます。

異種族の共存がこのゲームのテーマなのでしょう。大枠で言えば、ロウルートでは共存の成功を描き、カオスルートでは共存の失敗を描きます。主人公が正しい何かを強く信じつつも、外道に落ちぶれて行く姿は、カオスルートの見どころだったと思います。ある意味でこちらがトゥルールートです。

●総評(RPG)

このゲームの評価は、プレイヤー自身が、どれだけRPGという分野をやり込んでいるか、あるいは適性があるか、にも依存されます。私はこのゲームを、ノーマル/イージーでプレイしました。ノーマルでもかなりの手ごたえがあります。イージーにしてもまだ手ごたえがあります。本物の初心者は、イージーがお勧めです。戦闘スキップ機能などもありますので、やりやすいかと思います。逆に、初心者は、ノーマル以上は推奨しません。積みますから。

私自身、ハード以上はプレイしませんでした。ネット上のレビューを見ると、ハード以上は本物のハードゲーマーたちがやる難易度のようですね。私は、ロウルートとカオスルートがクリアできて、クリア後のおまけダンジョンをクリアした時点で満足してしまいました。魔石改造や装備品のランクアップ機能までは使いましたが、ギア改造は全く使いませんでした。ノーマル程度までの難易度であれば、ギアはなくても全然問題ありませんし、むしろ使い勝手が悪いと思います。ただ、魔石は、特定の攻撃属性やダメージ限界値を上昇させたりなどできるので、ノーマル以下の難易度でプレイしてもかなり使えました。

戦略性が重視されるRPGのようですが、ノーマル以下の難易度であれば、意外と力押しでもなんとかなってしまいます。なぜなら、このゲームには、アサルトチェインという、いわゆる合体攻撃があるからです。リミットゲージを貯めて、アサルトチェインを敵より早く数発打ち込めば、数ターンでボス戦でも勝利してしまいます。アサルトチェインが評価の分かれ道とも言えますが、私はおもしろかったと思いました。長期戦の消耗戦という戦闘は楽しめませんが、いわゆるヒーローものの決めシーンのノリでプレイすると、アサルトチェインでニヤリとできます。特にカオスルートは、ほぼ全員変身付き。

ゲームバランスが悪いという意見も聞いたことがあります。私は、他社さんと比べても悪くはないバランスだと思いました。何よりも、このゲームはRPGのシステムが複雑です。魔石やギアといったカスタム、厨房での料理アイテム作成、スキルツリーといった技の習熟度、多数のパティメンバー編成、ダンジョンの汚染度という難易度調整などなど、やりこみ要素がたくさんあります。もし、ゲームバランスという意味で難易度が高いと思われることが問題であれば、手加減の効いているイージーでプレイすれば問題はありません。ゲームは、周回でのやり込みプレイにも耐えられるバランスだったと思います。

エロゲのRPGということで、低く見る輩もいるようですが、このゲームは十分に遊べるエロゲです。私が入手した廉価版は、おそらく修正パッチが入っているのでしょう。しかし、これだけ複雑なRPG+ADVで一度もフリーズや画面落ちといった大きなバグもなくプレイできたのは感心しました。

●キャラ&ヒロイン

ハクスラRPGというゲームの性質上、仲間キャラや敵キャラが多数出てきます。キャラ数が多いので、全キャラを把握するのに少し時間がかかります。ルートによって、仲間キャラやボスが若干違い、同じキャラでも全然違う展開になるのも楽しめました。キャラ造形が浅いという批判もあるようですが、私は、主人公や兄貴たちの男の生き方が熱くて特に好きでした。

このゲームのメインヒロインは誰か、という別の問題もあります。私は、最初、フィリア(騎士の子)かステラ(銃の子)がメインヒロインだと思っていました。なぜなら、フィリアは幼なじみ的なポジションであるからです。また、ステラの方は、義妹ポジションです。彼女たちは序盤から一緒にいますし、重要な役割もあります。何よりも、この物語は、ステラの治療法を探し求めるお話だからです。

しかし、ゲームをクリアまで進めてみると、メインヒロインが誰だったのか、が私の中で修正されました。シータ(萌えな竜)がメインヒロインだったのでは?というある種の驚きと共にゲームをクリアしました。シータは、ロウルートでもカオスルートでも重要な役割&個別ENDがあります。それにしても、カオスルートの個別ENDがあるヒロインたち、扱いがちょっとひどかったな、とも思いました。シータ以外のENDは、打ち切りENDに見えたからです。カオスルートはクリアするのであれば、ある意味でシータ一択なので、シータがメインヒロインに見えました。もしかしたら、このヒロイン考察は、違うかもしれませんが。

●エロ

このゲームは基本的にシナリオゲーではありますが、エロシーンもたくさんあります。通常、エロゲでは、純愛系と凌辱系を同時にはやりませんが、このゲームはルート分けしているものの、純愛も凌辱もやります。逆に言えば、エロという観点からすれば、人を選ぶエロゲです。純愛のみ好きな人は凌辱がきついことでしょうし、凌辱のみ好きな人は純愛がきついことでしょう。

ゲーム総体としては、ロウもカオスもどちらのルートもプレイすると、物語の全体像がくっきりと見えてきます。どちらのルートもプレイしないと、少しもったいないですね。

また、使えるかどうか、というと、使える類に入るゲームです。長時間一緒にRPGで苦楽を共にした愛着あるヒロインたちがエロいことをするのは、股間にぐっときます。

●今後

色々と書きましたが、とても楽しめるゲームでした。ギアドラ2も既に発売されているようですので、そちらもプレイしたいと思います。

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