「桃の花が咲いたら。少しだけでもいいから、思い出して下さい。……わたしのこと」
幼い頃から留守がちの両親の代わりに、親戚の家に預けられることの多かった主人公「香月(かづき)」。
その親戚の家では、一歳年上の従姉「葉月(はづき)と共に姉弟同様に育てられた。
両親の長期出張が決まり、本格的に葉月の家で暮らし始めてもうじき半年が経とうとしている。
葉月らと共に平穏な学園生活を送っていた香月だが、一人の少女の闖入によりその平和が破られるのだった。
とある危険から香月を守るためにやってきたと「百花(ももか)」は語るのだが、果たしてその“危険”とは……?
そして何故、百花は初対面のはずの香月のことを知っていたのだろうか……?
春の学園を舞台とした、ちょっぴりファンタジックな、ももいろ学園ラブコメディ。
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謎のおしかけ転校生 咲峰 百花(さきみね ももか)
- 「あなたがわたしを救ってくれたから。だから今度はきっと、わたしの番」
雨の降る夜、突然香月のもとに訪れた謎の少女。
香月のことを知っているようだが、香月本人は彼女のことをまるで憶えていない。
とある危険から香月を守るためにやってきたと称するが、果たしてその真意は……?
笑顔がトレードマークで、いつもニコニコを絶やさない陽だまりのような存在。
何故かいつも香月の側に居ようとするが、その理由は不明。
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姉のようなイトコ 朱鷺坂 葉月(ときさか はづき)
- 「香月の作る料理はね……わたしにとっては特別なごちそうなの」
香月の従姉にあたる、一歳年上の少女。
香月のことを小さな頃から知っており、本当の弟のように……いや、それ以上に大事に思っている。
よく姉ぶろうとするが、ぼーっとして見えるせいか、どうにも頼りない。一見おしとやかそうに見えるが、意外にワガママかつヤキモチ焼き。
家事が一切ダメで、炊事洗濯においては全て香月に頼りきっている。
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無口な後輩 堀部 千晶(ほりべ ちあき)
- 「……不束者ですが、よろしくお願い致します、先輩」
葉月の部活(茶道部)の後輩。
寡黙で律儀で真面目な性格で口数も少ないが、好きな茶道のことに関しては饒舌になる。
和服好きであり、茶を点てるときには出来るだけ着物に着替えるように心がけている。
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ヌイグルミ少女 早鏡 美奈美(さかがみ みなみ)
- 「……この子の名前は、むきゅう、というの」
帽子のような不思議なヌイグルミを頭に乗せた少女。
どこか虚ろで、独り言が多い。かと思えば非常に無邪気なこともある。とんでもなく大人っぽく見えることもあれば、馬鹿みたいに○○っぽいこともある、不思議な少女。
帽子(ヌイグルミ)の中からは、たまにゴソゴソという音がするが誰も気付いてない。
家の家政婦であるキサによくなついており、姉か母のように慕っている。
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葉月の親友 小波 真季(こなみ まき)
- 「やきもちは体に毒よ?」
葉月のクラスメイトにして親友。葉月とは小学校以来の長い付き合いで、香月とも面識がある。
趣味は葉月で遊ぶこと。
口調がどこか男っぽく言うことも結構辛辣だが、それも愛情故。葉月とは息の合った良いコンビである。
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パートタイマーの家政婦 キサ
- 「わたしはパートタイマーですから……」
美奈美の家の家政婦さんで、美奈美の世話係。夜だけ働くパートタイマーであるらしい。
年齢不詳だが、まだ年若い女性。
基本的にはあまりしゃべらなくて物静か。話すときは礼儀正しく言葉遣いも丁寧で年下相手に対しても敬語を使う。
言いにくいこともスッパリと言い放つという、気の○い一面も持つ。
あまり表には出さないが、美奈美を溺愛しているらしい。
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居候の女子大生 西木 絢歌(にしき あやか)
- 「ごめんね。今は話せないの。
多分信じて貰えないから。……だから、秘密」
香月の祖母の家に下宿している女子大生。
柔らかい物腰の優しげな年上の女性で、話していると何故か懐かしい気持ちになってくる。
あまり自分のことは話したがらず、どこか謎めいた雰囲気を持っている。
怒ると結構怖くて、特に百花に対しては手加減が無い。
実は百花の保護者な存在で、いつも気にかけているらしい。
趣味は料理で、おばあちゃん仕込みの煮物が絶品。
香月の祖母と絢歌の祖母は、古い友人であるらしい。
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主人公 守占 香月(もりうら かづき)
- 幼い頃から留守がちの両親の代わりに、親戚(葉月)の家に預けられることが多かった。
その家では葉月と共に姉弟同様に育てられた。
当時は家に馴染めず、家出同然に飛び出すこともあったが、今では葉月ともその両親とも、もう一つの家族であるかのように接している。
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