それは何気ない日常の崩壊から始まった。
いつものように「あいつ」にやさしく揺さぶり起こされるのを待ちながら、寮のベットでまどろんでいた甲は、女性の叫び声に起こされる。
目覚めた甲の目の前にあったのは、銃声と爆発の閃光が交錯する戦場。目の前に迫る機械の爪を受け止めた自分の腕は鋼鉄の甲冑に覆われていた。
「ここは仮想?しかしのこ光景は一体!?」
甲のことを中尉と叫び、自分はその部下だというレインと名乗る女性に促されるまま、シュミクラムを駆り、仮想の戦場からリアルへ脱出する甲。
脱出した先は清城市。
そこは自分の知る学園時代とは似てもにつかない、荒廃した都市であった。
自分が学園生であると思っていた甲は、それはすでに数年前のこと、
現在の自分は傭兵として幾多の戦場を潜り抜けてきた敏腕で、優秀なシュミクラムユーザーであることを知らされる。
自らの人生に大きな意味を持っていたはずの、失われた記憶…。
深い霧に包まれた記憶から浮かび上がってくる事件の名は
”灰色のクリスマス”
灰色のクリスマスとは?なぜ自分はその事件を追っていたのか?その事件に自分はどう関わっていたのか?
過去と現在の二つの記憶を辿りながら、甲はやがてこの世界に起こった重大な事件の顛末と、その真の意味を知ることになる…。
永久に続いていくと思われた平和な日々…
だがそれは突然終わりを告げる
平和な日々。大切な仲間たち、そしてシュミクラムに出会う…
星修学園に通う主人公の甲は、二年生になる前の春休み、それまで住んでいる寮が廃寮になってしまい、悪友の雅と二人路頭に迷っていた。
幸い再従姉妹である亜季が住んでいる寮に誘われる。たどり着いたその寮、如月寮で、甲は亜季とそして幼なじみの菜ノ葉と数年ぶりに再会する。
幼い頃の約束で、亜季からシュミクラムのプログラムを手に入れた甲は雅とともにシュミクラムバトルの大会参加を決意する。
星修学園の講師をしている学者の直樹という先生からシュミクラムの指導を受けながら、
チームのメンバーとしてスカウトしたスポーツ少女の千夏も巻き込み、甲はどんどんシュミクラムバトルの魅力にはまっていく。
そんなある日、甲は電脳症の少女、真と知り合う。
そして病気が原因で絡まれていた真を助けた甲の前に一人の少女が…
誤解から甲を張り倒したその少女は真の姉、空だった。
しかし甲が驚いたことには、空の容姿は甲が仮想空間で出会った謎の少女、クゥに瓜二つだったのだ。
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門倉 甲 (かどくら こう) CV:山下一真
- 《現代編》
どの組織にも属していない傭兵で、優秀なシュミクラムユーザー。
冷徹に任務を遂行し、目的のためなら手段を選ばない非常な人間であったらしいが、
とある事件を追っている最中の事故で記憶を失い、学園時代の頃のような本来の優しい性格に戻っている。
《学園編》
星修学園の2年生。
1年生の時に住んでいた寮が廃寮になり、再従姉妹である西野亜季の住んでいた如月寮に引っ越してくる。
同じ寮に住むことになる他の女の子たちに囲まれ、充実した(?)学園生活を送ることに。
無類のシュミクラム馬鹿で、仮想アリーナで行われるシュミクラムバトルの大会にのめり込む。
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桐島 レイン (きりしま れいん) CV:井村屋ほのか
- 身長:171cm 体重53kg
スリーサイズ B91/ W52/ H83
誕生日:7月24日 血液型:AB型
《現代編》
甲の傭兵としての部下でパートナー。
甲を中尉と呼び、記憶を失った甲を導く存在となる。
記憶がないため様々な局面で混乱する甲を上官のように叱激激励する。
理知的で気品があるが、冷たそうな印象を受ける表情。実際感情を露にする事が少なく、常に冷静。
敵に対しても容赦なく、甲に対しても冷たい態度で接することが多いが、
その行動からは常に甲の安否を最優先に考え、甲のためなら自分の命も投げ出す覚悟さえ感じられる。
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渚 千夏 (なぎさ ちなつ) CV:神谷奈央
- 身長:163cm 体重49kg
スリーサイズ B90/ W52/ H84
誕生日:10月27日 血液型:O型
《現代編》
清城市で起こった暴動の最中、甲と再開する。
だが、学園時代の明るい性格とは対照的に冷たくそっけない態度で、せっかくの再開もわずかな時間で終わってしまう。
現在の生活状況は不明で、如月寮の仲間達にも連絡を取っていない。
《学園編》
スポーツ万能で性格もあけっぴろげな健康少女。
甲の同級生で、はじめは仮想嫌いの気があったが、甲の誘いでシュミクラムでの大会にチームメンバーとして参加するように。
リアルでスポーツ万能なだけあって、シュミクラムの扱いにおいても非凡な才能を見せる。
甲にベタベタで、積極的にアタックしてくる。ただ本当に甲のことが好きなのか、単にからかっているだけなのか、いまいちよくわからない。
自分の均整の取れた身体が自慢で、水着姿を見せ付けるように迫って来たりするかと思えば、照れて真っ赤になっていたりする純情な面も。
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若草 菜ノ葉 (わかくさ なのは) CV:安玖深音
- 身長:156cm 体重43kg
スリーサイズ B81/ W53/ H77
誕生日:10月19日 血液型:A型
《現代編》
灰色のクリスマスの後、甲と音信不通になっていたが、
亜季がアーヴァルシティ内に再現した如月寮にて、再開を果たす。
泣き虫なのは相変わらずだが、現実(リアル)の自分の現状については詳しく語ろうとしない。
《学園編》
星修学園如月寮の仲間で甲の幼馴染。甲より一つ歳下。
お互いの家庭の引越しなどの事情により別れてしまっていたが、如月寮で数年ぶりに再会を果たす。
家事が得意で、控えめな性格ながら甲に対しては世話を焼く。
学園に入学し、甲と同じ寮で生活することを楽しみにしていたが、いざ入寮してみると周りには女の子がいっぱいで微妙な感じ。
極度に涙腺が弱く、何かというとすぐに泣く。
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西野 亜季 (にしの あき) CV:岩田由貴
- 身長:172cm 体重51kg
スリーサイズ B95/ W54/ H84
誕生日:5月3日 血液型:B型
《現代編》
現在は仮想好きがこうじてアーク・インタストリーに就職。仮想空間のクリエイト業務にあたっている。
アーヴァルシティでの星修学園都市の再現を担当しており、そこに失われた如月寮を構築して昔を懐かしんでいる。
叔母でありアークの社長である聖良を頼ってきた甲と、自ら再現した如月寮で再開する。
《学園編》
甲の再従姉妹で二つ年上。
幼少期、短い間だが甲と一緒に過ごした経験あり。甲は「亜季姉ぇ」と呼んで慕っていた。
仮想大好き人間。故に現実ではダラダラ。マイペース。
ダウナーの傾向があり、好きなこと興味のあること以外はまったく手を動かそうとせず、
甲が面倒を見ないと食事もろくにとらず死にそうになっている。
喋るときも、極力短い言葉で済ませてしまう。あまり長い台詞を喋るとすぐ疲れる。
しかし実はウィザード(特級プログラマ)でその道では有名な超エリート。
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水無月 真 (みなづき まこと) CV:神村ひな
- 身長:152cm 体重44kg
スリーサイズ B79/ W51/ H76
誕生日:12月11日 血液型:A型
《現代編》
消息不明 ― MISSING ―
《学園編》
甲の一つ歳下で学園仲間。空の妹。
電脳症という病気で、仮想空間内で人の考えを読み取ったり、自分の考えが周囲に漏れてしまうという症状を抱えている。
それゆえに同級生にいじめられていたところを甲に助けられ、その後、姉とともに如月寮に移ってくる。
現実世界では喋ることも苦手だが、仮想内では積極的に自分の考えを表に出せる。
トラブルメーカーの多い如月寮内では、どちらかというとフォロー役。
とくに姉である空の言動に振り回されている
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水無月 空 (みなづき そら) CV:さくらはづき
- 身長:162cm 体重47kg
スリーサイズ B87/ W51/ H85
誕生日:2月25日 血液型:O型
《現代編》
消息不明 ― MISSING ―
《学園編》
甲の同級生で、真の姉。妹の真を溺愛している。
甲がいじめられている真を助け、泣いている真を慰めていた所をいじめっこと勘違いして張り倒す。
曲がったことが大嫌いな直情少女で、また弱者に対してとても優しい。
しかし天然。周りが見えないまま突っ走り、真を困らせることもしばしば。
AIとの親和性が非常に高く、星修学園の管理AIであるマザーと会話をするのが日課。
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須藤 雅 (すどう まさ) CV:古河徹人
- 《現代編》
甲の学園時代の悪友。
学園時代は甲と一緒にシュミクラムバトルするのが日課で、千夏とともにチームを組んでいた。
現在は清城市で都市自警軍の刑事をしている。
《学園編》
甲の悪友。スケコマシだがいい奴。
甲と同じ寮に住んでいたが、その廃寮とともに甲と同じ道を辿る。
甲と一緒にシュミクラムバトルするのがほぼ日課になっており、大会ではチームを組む事になる。
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ノイ CV:有栖川みや美
- 《現代編》
清城市のスラムに住む、もぐりの医者。
言動は大人びているのに外見はどうみても可愛い女の子。
年齢不詳だが、どうやら甲よりも年上らしい?
医学的技術が非常に高い天才外科医で、かつ電脳にも詳しい。
私服はゴスロリちっくで、診察時はその上に白衣を羽織る。
甲は彼女の元で記憶遡行処置を行い、失われた記憶を思い出していく。
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ジルベルト CV:杉崎和哉
- 《現代編》
遺伝子操作により、生まれながらに優れた遺伝子を持つデザイナーズ・○○○○○。
極度のサディストでデザイナーズ・○○○○○ではない人間を格下に見ている。極端な反AI思想の持ち主でもある。
甲とは学園時代から因縁があったが、さらなる私怨を抱いているらしく、私兵を従え、謎を追う甲の前に立ちはだかる。
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久利原 直樹 (くりはら なおき) CV:○師寺兼一
- 《現代編》
ドレクスラー機関研究所の研究主任。
甲が学園生だった当時、星修学園の講師を務めており、同時に甲たちにシュミクラムのいろはを教えてくれた先生でもあった。
文武両道を地で行く、甲にとっては恩師と言える存在。
灰色のクリスマス後の消息は不明。
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門倉 永二 (かどくら えいじ) CV:中里圭太
- 《現代編》
フェンリル社のTOP。甲の父親。
楽天家で「なんとかなるだろ」的思考の持ち主。
若い頃から傭兵家業を続け、家を空けることが多かった。
甲にとっては家に帰らない金が全てのダメ親父で、あまり快くは思っていない。
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シゼル CV:奥川久美子
- 《現代編》
フェンリルの切り込み隊長。
フェンリルでは古参にあたり、永二とは7年近い付き合い。
姉御肌で冷静沈着。とても頼れる存在。
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モホーク CV:ZEN
- 《現代編》
シゼルの下につくフェンリルの隊員。ゴツイ。インディオの血を引く。
常に無口で必要最小限の言葉しか喋らないが、根はいいヤツらしい。
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橘 聖良 (たちばな せいら) CV:奥田香織
- 《現代編》
仮想に関わるあらゆる事業を手がけるアーク・インダストリー社の女社長。
全てを見透かしたような視線。「AIの魔女」との異名を持つ。
甲の母親の妹なので、甲にとっても少なからず縁のある人なのだが、どうにも苦手な人。
アーク本社の構造体(仮想空間)の奥にある荘厳な社長室で面会できる。
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グレゴリー神父 CV:上下左右
- 《現代編》
AI派の宗教団体ドミニオンを束ねるカリスマ神父。
「AIは神である」、「この世界は偽物、本当の世界は別にある」という極端な思想を説く。
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