罪を○○と『特別な義務』を負わされる社会。
罪人を更正指導する『特別高等人』という職業を目指す主人公・森田賢一は、その最終試験のため、とある田舎町を訪れる。
『1日が12時間しかない』『大人になれない』などといった義務を負う少女たちと学園生活を送るが、
『恋愛できない』少女・夏咲と出会ってから、賢一の歯車が狂いだす。
崖にひっそりと建てられた自分の墓、山間洞窟に隠された父親の遺産が次々と賢一を追い詰めた。
贖罪を問われることになった男が見た、車輪の国の真実とは……。
|
日向 夏咲(ひなたなつみ)
- 孤独な少女。普段は教室の隅や階段の踊り場でぼーっとしている。
男性に接触しないよう気を使っているためか、いつもびくびくして挙動が落ち着かない。
気弱なようでいて、自分が正しいと思った主張は譲らない。
「人を好きにならないように、人から好かれないように、○く生きたいです」
|
|
|
三ツ廣 さち(みつひろさち)
- 活発で主人公とはよくウマが合うクラスメイト。恐ろしく元気。
『アガるねっ!』『イイかもしんまい!』などと独自の元気系用語で周りを混乱させる。
当然のように運動神経は抜群で、頭の回転も速く、パソコンで為替をやって生計を立てている。
流行にうるさく、今後はお笑いブームと純愛ブームが来ると予測している。
「つまりさあ、お金で時間を買えばいいワケじゃん?」
|
|
|
大音 灯花(おおねとうか)
- 学級委員長。いつも腕を組みながら主人公のことを冷ややかな目で見ている。
気丈に振舞ってはいるが、母親の厳しいしつけに疲れているようだ。テストに名前を書き忘れたり、探していたメガネがおでこの上にあったりと、かなりのうっかりさんなのだが、いぢられたり笑われたりするのが大嫌いなわがままな人。
「大人と○○って……けっきょくただの人でしょう?」
|
|
|
南雲えり(なぐもえり)
- 特別高等人候補生。主人公と同じく特別高等人の最終試験を受けるために田舎町を訪れる。
若さに似合わず頭脳明晰で機知に富み、周囲からは天才と呼ばれている。けれど、思いやり溢れる性格のため、優先順位を間違えることがある。
「特別高等人の試験は、哲人科挙と呼ばれるほどの狭き門……」
|
|
|
まな(まな)
- さちの部屋に居候。
人懐っこく天真爛漫な性格で、同じく居候してきた主人公のことが大好きになる。
スーパーで働いてはいるが、教育をうけていないために給料はよくないようだ。
十回クイズに引っかからなかったり、買い物で牛乳は必ず後ろから取ったりと、なかなかに賢い。
「まなは、自分の国があるのに、どうしてこの国にいるのかな?」
|
|
|
卯月セピア(うづきせぴあ:※ペンネーム)
- 主人公の友達で自称童話作家。美青年。
限りなく存在感がない空気のような存在。メルヘンなトークと戦争の話が大好き。本名は磯野くん。
前髪に触れられるとキレる。
「僕は変じゃない。ちょっとグロいとこあるけど、家事もするよ」
|
|
|
大音京子(おおねきょうこ)
- 灯花の母親で、主人公が通う学園の教師。
性格は温和で学園生からの人気もあるのだが、娘の灯花には厳しく、過保護なくらいにしつけている。
神経質なのか、犬とか負けとかそういう言葉に過敏に反応する。
「灯花と仲良くしてあげてね」
|
|
|
法月 将臣(ほうづきまさおみ)
- 特別高等人。主人公の賢一にとっての厳格な指導者。
賢一とは七年の付き合いなのだが、法月について知っているのは、治安警察に所属していた経験があり、左足を負傷しているという二点のみ。逆に、法月は主人公の性格や技能、欠点を全て熟知しているという。
「どんな教育にも必要なのは、優しい言葉と圧倒的で理不尽な○○だ」
|
|
|
森田 賢一(もりたけんいち)
- 主人公。『特別高等人』を目指している元気な青年。
自らを成長の余地のない完全超人と僭称。事実、国家最難関のテストの数々を好成績で通過中の身である。いつも人を食ったような笑顔を浮かべて、他人をよく分析する。
言動に落ち着きがなく、独りごとが多い。ハードMなのが玉に傷らしい。
|
|