少年が仕方なく進学してから、二度目の夏を迎えようとしていた。
あえて友人のいない定時制の学園を選択したおかげもあって、人間関係に悩まされることもなかった。
もちろん、自分の過去を知る者もいない。
けれど、日々は淡々としすぎていて、空虚でもあった。
ある日、誰もいない教室に1匹の猫がいた。
猫はまるで甘えるかのように少年へと歩み寄ったかと思うと、少年の足元を素通りしていってしまう。
振りかえると、嬉しそうに猫を撫で、微笑んでいる彼女がいた。
出会いは、眩しいくらいの夕焼けの中。
少年少女達の夏は、ここから始まる。
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