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中司 楓(なかつかさ かえで)
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学院に通うことになるまでは年の離れた兄を手伝って、神職に仕えていた少女。
少しおっとりとしたおとなしい性格で、自分から話すことも余りない。 それまでほとんど人付き合いのなかったせいもあるが、早くに亡くなった母親の印象がそのような人格を形作ったようでもある。 父親や兄に頼りがちなことを自覚しているが、新しく知り合った少女達にも同じように甘えられることに安心を感じている。 他の少女達と同じような普通の高校生でありたいと思い、その為にはどうあればよいのかといつも思案しているようなふしも見うけられる。 そのような全くの無垢といっていい彼女の心に、周りの少女達はそれぞれの抱える悩みを映すようにして、やがて楓は誰にとってもかけがえのない存在へとなっていく。
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琴平 睦月(ことひら むつき)
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母親は現在の学院長をしており、楓とは従兄弟の関係になえる。
容姿からは判別できませんが実は男性で、共学化の実験生という名目で学院に通っている。 ですが学院では特にそういった意識を持たれることもなく、また誰にでも優しく世話好きな性格もあって、彼を密かに慕う生徒も少なくない。 楓とは幼い頃に遊んだきりで、10年ぶりの再会ということになる。 睦月はそれまで彼女と疎遠であったことを負い目に感じており、また個人的にも思うところがあって、今の楓にとっての保護者的な存在であろうと努める。
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俟野 あかり(まちの あかり)
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睦月と特に親しい間柄にあって、楓とも自然に仲良くなった少女。
関西の親元を離れて、今は小さな喫茶店を営む従姉のもとに世話になっている。 概して明るく活発な性格で、まだ○○っぽさが抜けない印象が○くある。 睦月はそういった部分を女の子らしくないとしてしばしばたしなめることがあるのだが、楓にとってはその純真さという部分で○い親近感を覚えている。 二人は精神的に未熟な部分を互いに照らし合わせるようにして、大人になるという意味を共に感じ取っていくかけがえのない相手となっていく。
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中條 ゆりか(ちゅうじょう ゆりか)
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この街での古くからの有力者である中條家の娘。
楓とは違うクラスにいるが、睦月とは幼なじみの関係にあったために、ほどなく知り合うことにななる。 昔からこの地域の発展には少なからず中條家の力添えがあり、そういった意味でいずれ力をもつことになる存在として学院でもすこし特別な立場にある。 彼女には学院の図書館で司書をする兄がいるが、彼に家督の興味がないことや、また両親の期待もあって自分の将来を定めてしまっているふしがある。 いかにも育ちのよいといった振る舞いや、少し見下ろした態度のために彼女を敬遠する生徒達が多い中で、楓はゆりかは一人の近しい存在として純粋に親しくありたいと願う。 そんな楓に、ゆりかは自分が本当にありたい姿を感じ、それはどこか恋慕のような気持ちを彼女に起こさせるようになる。
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リディア=クルス(Lydia Crus)
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交換留学生として学院に通う英国の少女で、ゆりかと同じクラスにいる。
幼い頃日本に滞在していたことがあり、この街での暮しにも不自由なく満足している。 ですがその美しい容姿と可憐な雰囲気は、どこか近寄りがたい印象を他の生徒達に与え、大人しく内向的な性格の彼女は自分が周りに馴染んでいないことをいつも感じている。 あかりを通じて知り合った楓には、自分と多くの共通点があることにリディアは気づく。 また楓は初めて会ったときから彼女を特別に思うそぶりを見せず、そのことはリディアにとって逆に楓を特別な存在に感じるきっかけにもなる。 また彼女は、この国にステイすることで同じ年代の少年と暮す機会をもち、それは他の少女達とはちがう悩みを抱えることを意味するようになる。 しかしそれまで内に秘めることしか知らなかった彼女にとって、やがて自分が独りではないことに気づくのはやはり楓という存在があってのことだった。
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